個人山行

個人山行 令和4年6月20日(月)~25日(土) 🏔
秋田の山々―田代岳・森吉山・和賀岳―を訪ねて
北九536  橋川 潤

秋田県の山には何度か訪れたことがありますが、今回は白神山地東部の田代岳、古い火山である森吉山そして奥羽山脈の中でも奥深く秘境と言われている和賀岳に家内と登ってきました。行程   6月21日 福岡空港→花巻空港→田代岳荒沢登山口
6月22日 田代岳登山→森吉山山麓のホテル
6月23日 森吉山登山→
和賀岳(薬師岳)登山口避難小屋
6月24日 和賀岳登山→水沢温泉の民宿
6月25日 民宿→花巻空港→福岡空港
※岩手・秋田県内の移動はレンタカー使用1 田代岳(大館市:1,178㍍)
21日に大広手登山口からさらに1㌖ほど先の荒沢登山口の駐車場に到着し車中泊。21日の夜まで時折強い雨と稲光に見舞われましたが、翌2時頃には月も昇り満点の星空となっていました。朝5時20分に荒沢登山口を出発。緩やかな勾配の広葉樹の森をたどっていきます。途中で北海道と東北北部に分布しているオクエゾサイシンという花が咲いていました。いまだ見たことがないヒメギフチョウの食草だそうです。8合目を過ぎると広い台地上の湿原に飛び出しました。多くの池塘とその間を通る木道の風景は天上の楽園といった感じですが、あいにくガスに覆われて見晴らしがありません。しかし足元にはミツガシワ、アカモノベニバナイチゴ、チングルマ、ツマトリソウなどが静かに咲いていました。山頂の避難小屋を兼ねる田代神社で昼食をとり下山を開始。4合目の分岐から大広手登山口に向け下ります。途中で山菜取りの男性から、「ここらのクマはおとなしい。数年前に人食いクマが現れニュースになったのは少し東の十和田湖周辺のクマだ。」という話を聞きました。大広手登山口に着くと多くの消防、警察の方が集まっていました。昨日から行方不明になっていた山菜取りの男性が大広手登山口近くで死亡しているのが見つかったそうです。クマに襲われたのではなく病死とのこと。山で会った男性のクマの話しを思い出しました。(荒沢登山口5:20→4合目分岐6:24→湿原7:30→山頂7:55/8:15→大広手登山口11:44→荒沢登山口12:14)

2 森吉山(北秋田市:1,454㍍)
従来北海道でしか確認されていなかったクマゲラが、森吉山でも繁殖しているというニュースを約50年前に聞いてから、この山の名前は頭の片隅にありました。登山コースはいくつかありますが、ゴンドラに乗って標高540㍍から一気に1,170㍍まで上がる楽なコースを歩くことにしました。天気も良くまた花の百名山でも有名なこの山は人気のようで、始発前のゴンドラ乗車駅には平日にもかかわらず多くの登山者が集まっていました。ゴンドラを下車してすぐにシラネアオイ、ハクサンチドリ、チングルマ、イワイチョウや東北でしか見られないヒナザクラなどの花々が出迎えてくれました。山頂からは東へ雪渓を下りミズバショウやミネザクラの花を見ながら少し先の山人平まで足を延ばし引き返しました。花を見ながらのゆっくり登るのにはいい山でした。(ゴンドラ山頂駅9:15→阿仁避難小屋10:00→
山頂10:40/11-00→山人平11:40→山頂12:10→阿仁避難小屋12:45/13:05→森吉神社13:20/13:35→山頂駅14:00)

3 和賀岳(仙北市-岩手県西和賀町:1,439㍍)
森吉山下山後、温泉につかり夕食を済ませて、狭い林道を経由し薬師岳登山口の無人の避難小屋に到着。新しい立派な建物で水洗トイレもありました。翌日は5時に出発。10分ほど林道を歩くと甘露水というおいしい湧水がありここが登山口になっています。秋田杉の人工林をしばらく登るとすぐに樹高の高い落葉広葉樹の森に入り、だんだんと勾配もきつくなってきました。滝倉という最後の水場でのどを潤し、40分ほど登ると県境尾根から派生する支尾根に取付き、木々も次第に低くなってきました。そして右側(東側)は急斜面で所どころ岩盤がむき出しの雪食地形となります。ここらからはウラジロヨウラク、ノウゴウイチゴモミジカラマツやコバイケイソウなどの花が次々に現れてきました。県境の薬師岳に上がるとこれから縦走する小杉山、小鷲倉の先に初めて和賀岳が姿を現しました。ここから小杉山までの薬師平にはイブキトラノオが咲き始めており、またニッコウキスゲは蕾をもたげ、付近一帯を黄色に埋め尽くす準備をしていました。登山開始から約6時間で山頂にたどり着き休憩、昼食としました。山頂からは北に田沢湖と雲をまとった秋田駒ヶ岳が見渡せましたが、その右手の岩手山と南の鳥海山は残念ながら雲に隠れていました。同じ道を引き返し出発地点に戻ったのは登り始めて9時間半後でした。
「和賀岳は依然として人を寄せ付けない厳しさを保っている。登山コースも未整備で、かすかに踏み固められた細い道は、けもの道と重なり合っている。」と1983年発行の「日本の名山②飯豊・朝日と東北の名山」に書かれている。40年たった現在はSNSの普及や登山ブームの再来などで登山者も多く分け入るようになりましたが、奥深い秘境であることには間違いありません。この日は素晴らしい天気であったにもかかわらず出会った登山者は1組2人だけで、静かで本当に良い山でした。
(避難小屋5:05→登山口5:15→薬師岳8:05→小杉山8:45→小鷲倉9:25→和賀岳9:55/10:25→小鷲倉10:55→小杉山11:20→薬師岳11:55→登山口14:20→避難小屋14:35)

🏔 個人山行 令和4年7月1日(金)~4日(月) 🏔
東北遠征 早池峰山・岩手山
15616  奥田 スマ子
コースタイム
7/2 小田越登山口8:30~五合目御金蔵10:15~
早池峰山頂11:35/12:15往路下山~小田越登山口15:00
7/3 馬返し登山口5:30~八合目避難小屋10:00/10:30~
岩手山頂11:55/12:00焼き走りコース下山~
平笠不動避難小屋12:45/13:15~ツルハシの分かれ14:10~
第二噴出口跡(休憩30分)~焼き走り登山口16:50

今回の山行は花の時期に天気を見計らい行ってきました。
早池峰山は盛岡駅から電車で石鳥谷駅まで行き、バス、タクシ―を乗り継ぎ小田越登山口へ。
日本百名山に加えて花の百名山でもある早池峰山。緩急の岩の道に多種多様な花が咲いていて目を楽しませてくれました。なかでもハヤチネウスユキソウは見たかった花。私たちがウスユキソウを興味深く見ていた時、下山途中の人から「上の方に大きい葉っぱのウスユキソウが2株ありましたよ。」と話し掛けられました。早池峰山のウスユキソウは固有種のみと思っていた私。オオヒラウスユキソウ、ミヤマウスユキソウもあることを知りました。
翌日は岩手山へ。盛岡から車で行くとすぐに山がせまってきて、雄大な山容にこれが岩手山だと分かりました。馬返し登山口は盛岡から至近の距離でした。登りの柳沢コースはブナの巨木もある樹林帯の道。下りの焼け走りコースはコマクサの群落がある火山礫の道。お釜巡りは体力的に断念しましたが、雪を抱いた美しい秋田駒ケ岳の姿、第二噴出口跡からは眼下に八幡平市街や自然が広がり疲れを忘れる程、岩手山の雄大な景色に出会うことができました。
参加者2人:奥田スマ子 他友人

 

🏔 個人山行 令和4年6月26日(日)~30日(木) 🏔
ばーばの山歩き(甲武信ケ岳・金峰山・瑞牆山)
15027  森本信子

7月26日移動日、山陽新幹線から中央線特急に乗り換え小淵沢へ。
7月27日毛木平登山口から清らかな水音と共に林道歩き。ナメ滝を過ぎ小川の西沢を何度か渡り返す。流れが段々とか細くなり、ポコポコと水が湧き出す「千曲川・信濃川水源の標」が立つ広場へ。冷たくて美味な水をおいしい、おいしいと言いながら飲む。樹林帯の急坂を登る。奥秩父の稜線に出る。ガレ場の急な坂を登ると甲武信ヶ岳の山頂だ。展望良好。少し下りて山小屋へ。虫が飛び交い刺される。痛くて痒い。
7月28日甲武信ケ岳に登り返さず脇道で三宝山に向かう。頂上は平ら。尻岩、くさり場を過ぎ、武信白岩山を巻き大山へ。またくさり場を三ケ所無事に下る。登山道の両脇はシャクナゲが続き、遅れ花が二三輪のみ咲いていた。八丁坂の急な下りを長々と下り毛木平に着く。
7月29日瑞牆駐車場からシラカバの林の中をぬけると、理宮坂の急登。富士見平小屋の側を通り大日小屋、大日岩の側を登る。カラマツの長い登り、砂払いの頭、千代の吹上げ、断崖絶壁、視界が開ける。足元を注意しながら岩場を歩む。山荘側の急登で頂上へ向かう。ヘトヘトになりながら金峰山頂上へ着く。少し下った所に五丈岩がある。展望良し。夏姿の富士山が美しい。昼食をとり二度と来る事がないので、ゆっくりする。下りに山荘に寄り冷たい飲み物を飲む。おいしい。来た道を下り富士見平小屋へ。
7月30日小屋の側、ゆるやかな石がゴロゴロした坂道を一気に下り天鳥川を渡る。巨岩の桃太郎岩の大きな割れ目をハシゴやロープを頼りに急登する。大ヤスリ岩の岩の狭間にザックが引っ掛かり中々抜けない。岩場を登ると大きな一枚岩の瑞牆山山頂だ。眺めが良い。一休みする。下りは来た道を帰る。富士見平で冷たい水を飲み、右手の林の間から瑞牆山に見送られ下山する。
あぁこれで4日間無事に山歩きが終わり、楽しくて苦しかった日々。好天に恵まれ完歩出来たことに感謝! 汗まみれの体を洗い流し、さっぱりした気分で小淵沢駅へ。無事帰宅する。

🏔 個人山行 令和4年7月25日(月)~28日(木) 🏔
北海道・旭岳の花に感動
北九486  立石 シマ子

大雪山旭岳の花を見に行こうと誘われ、シニア組の女性5人と健脚男性4人(旭岳登頂)。
女性組は旭岳の花見へ。新千歳まで一つ飛び。初日は旭岳ロープウェイで姿見駅へ。降り立つと目の前に旭岳が。地獄谷から噴煙が。雲が多く山頂が見え隠れ刻々と変わる。
やっと念願の北海道の山へ胸が躍る。姿見の池周辺をぐるりと散策。道は岩がゴロゴロ、転ばないよう注意してゆっくり。残雪がありひんやりする空気の中、次々に現れる美しい花、珍しい花、可愛い花、スケッチしたり、写真を撮ったり(同好会で版画にしよう! )
チングルマ・エゾコザクラ・ミヤマリンドウ・イソツツジ・イワブクロコマクサetc.
4日間、天気も良く広い北海道、高山植物の花々を満喫した。これからも私の体力に合った山行を心掛け楽しみたいと思った。

🏔 個人山行 令和4年7月29日(金)~8月3日(水) 🏔
歩いて、歩いて、歩いた裏銀座縦走

コースタイム:
7/30 七倉山荘5:20<乗り合いタクシー>高瀬ダム5:30/5:42~ブナ立尾根登山口6:16~三角点2,208㍍9:20~烏帽子小屋11:00/11:20~三ツ岳分岐12:35~野口五郎小屋(泊)14:58  *行動時間9時間16分
7/31 野口五郎小屋4:30~野口五郎岳4:45~真砂岳分岐5:40~<東沢乗越>~水晶小屋8:00/8:10~鷲羽岳10:44/10:55~三俣山荘<昼食>11:00/11:42~<巻道コース>黒部五郎小舎14:08 *行動時間9時間40分
8/ 1 黒部五郎小舎3:20~三俣蓮華岳5:33/5:47~双六岳7:08/7:15~双六小屋8:10/8:20~樅沢岳9:02~硫黄乗越9:45~左俣乗越10:54~千丈乗越12:20/12:28~槍ヶ岳山荘13:35  *行動時間10時間15分
8/ 2 槍ヶ岳往復5:40/6:40 槍ヶ岳山荘6:50~大曲(水俣乗越分岐)9:08~槍沢ロッジ10:03/10:18~横尾11:45/12:00~徳沢12:50~明神14:52~上高地バスターミナル14:52~<15:15バス乗車>
*行動時間約9時間ついに達成・裏銀座縦走
14852  竹本正幸
早くから計画に上がりながら、なかなか実行できなかった裏銀座縦走をついに達成しました。ブナ立の登りと長時間の行程を歩くだけの体力があるか。年齢からくる体力的不安。
今回はメンバー全員が早くからトレーニングに取り組んだこと、装備の軽量化を工夫したことが功を奏した。
ブナ立を登るとき出会った人に「山は年齢ではないですよ、体力ですよ」と言われたことが強烈に響いた。その山に登るだけの体力があるかが問題である。「トレーニングをすれば、まだまだ行ける」と自信につながる山行になった。
山行全般を通して天候に恵まれたこと、誰一人不調を訴えず良く歩いたこと、若い真希ちゃんの存在でみんなが明るく楽しい登山ができ、感謝、感謝です。

若者に元気をもらって
14853  竹本加代子
今年の夏山山行は何かが違う。明るい!みんな元気!バテない!きっと紅一点の若者がいたからだと思った。「おっさんズ」のマドンナ宮本真希さん、彼女と共に笑い、感動し歩いた4日間。若者よ!共に歩きませんか!大歓迎です。シニアは小屋泊り、若者はテン泊。ありです。この度の裏銀座縦走はコロナ禍で予定していた山小屋の予約が取れず、三俣山荘より巻道コースを経て黒部五郎小舎の宿泊を余儀なくした。故に長くハードな行程となった。そんな行程を忘れさせてくれる稜線歩きの醍醐味は圧巻の眺望で山々は名峰ばかり、瞼を閉じれば蘇る。中でも槍・穂高連峰の全景にはくぎづけになる。そんな感動は思い出となり心に深く刻まれた。地図を読み、現在地を確認し、励まし合い、共に歩いたメンバーに感謝です。

北アルプス裏銀座コースを歩いて
15806  清家幸三
体力コースのイメージ通りのコースが4日間続いた。すれ違う登山者から羨望の意味合いが込められ「いいコースですね」と声をかけられた。2日目から下山日まで贅沢なコースを実感した。1日目に雨にあったり、3日目に気力だけの時間帯も経験した。槍の肩では涙腺がゆるんだ。天候にも恵まれ北アルプスの裏銀座を堪能できた。同時にメンバーにそして竹本CL、SLに感謝の言葉が刻み込まれた山行でした。

北アルプス 裏銀座縦走
15714  縄手 修
今回裏銀座縦走と言うことで久住山や福智山、国見岩での岩場のトレーニングなどを重ね準備万端で7月29日当日を迎えました。
7月30日七倉山荘から野口五郎小屋に向かう途中雨に降られウエアを着替えました。普段は持って行かない着替えを今回は何故か持っていたので良かったです。
7月31日野口五郎小屋を出て朝から少し頭が痛く前日のアルコールが残っているのかなと思っていたのですが黒部五郎小舎に着いた頃には食欲もなくなっていました。小舎の踊り場の掲示板に高山病について症状が幾つか書いてあり自分が高山病になっていることを確信しました、そこで私は2時間寝ないで30分間連続で深呼吸をしました。すると血中酸素濃度が80㌫台から95㌫位に回復したので安心して寝ることが出来ました。
8月1日体調もほぼ回復し槍ヶ岳山荘を目指す事が出来ました。
8月2日槍ヶ岳山頂では念願の小槍の写真を撮ったため、山頂での他の写真を撮ることを忘れてしまいました。

裏銀座 いざ出発!
15710  町元里香
裏銀座山行に向けて訓練を重ね、装備も体調も万全の状態で、いざ出発! 今回は総距離50㌖を超える。初日は頑張れエールで励まし合いながらブナ立尾根登り切り、雨の中の稜線で低体温症をおこさないよう皆で力をあわせた。二日目は富士山からエールを貰い、明日会える槍ヶ岳にラブコールを送りながら、野口五郎岳、鷲羽岳に挨拶をし、三俣山荘へ。昼食は楽しみにしていたジビエ丼でエネルギーをチャージし、黒部五郎小舎に到着。管理が良く、凄く行き届いた過ごしやすい山小屋です。明日は頑張らねば! 午後からは天気が崩れる予報です。千丈乗越までは天気が崩れないように! と祈っていたら、神様が味方してくれました。素晴らしい景色の三俣蓮華岳、双六岳。槍ポーズも決まりました。北鎌尾根の眺めは圧巻でした。予定より早く槍ケ岳山荘に到着。至福のビールで乾杯。ガスで姿を見せてくれなかった槍ケ岳も翌日には朝日の中に穂先をガーンと見せてくれました。最終日、槍の穂先を目指し、いざ出発!上高地では磯野さんにもお会いできて最高でした。今回、皆で力をあわせて無事に最後まで歩けたこと、無事にこの山行を素晴らしいものにすることができたことに本当に感謝しています。有難うございました。

はじめて挑戦したアルプス!
北九 531  宮本真希
山登りと出会って2年半。ついに念願であったアルプスに挑戦することができた。それまでの訓練もみなさんにサポートしていただき、少し自信を持って出発の日を迎えることができた。初日は、計画の時から覚悟していたブナ立尾根をなんとか登り切ると、稜線で雨にあった。雨の中、ただひたすら山小屋を目指して歩き、野口五郎小屋に到着。こんなところに山小屋があり、待っててくれる人がいることに涙が出そうな思いだった。2日目は野口五郎岳での素晴らしい日の出からスタート。天気にも恵まれ、アルプスのパノラマに感動しながら歩くことができた。夜ご飯をたくさん食べて次の日のエネルギーをチャージ。そして槍ヶ岳に挑戦する勝負の3日目。槍の肩までの道のりはこれまで経験したことのないくらい自分と戦い、あのキツさはこの先も忘れることができないだろう。次の日の朝、槍ヶ岳の山頂にもいくことができ、あまりの高さに足が震えたが、感動で心も震えた。
初めて目にしたアルプスの素晴らしい景色の数々、辛かった思い出もすべて含めて、今後の自信につながる山行になった。初めて挑戦するわたしをみなさんが気遣ってくれ、励ましの言葉一つ一つが本当にわたしの力になり、アルプス最高!また行きたい! と思わせてくれたみなさんに感謝しかありません。本当にありがとうございました。

🏔 個人山行 令和4年8月25日~9月2日 🏔
北海道東の山に感動!!
16601  藤原 玲子

8月25日から車とフェリ-を使い北海道東の山(羅臼岳、斜里岳、雌阿寒岳)に行って来ました。
27日28日と最初に登る予定の羅臼岳は天気が悪く、小清水原生花園や網走監獄、羅臼、野付半島を観光しました。29日はやっと晴れて斜里岳に登ります。清岳荘登山口から出発し、15分程歩くと沢沿いの道になり何度も渡渉しながら進みますが、だんだん水量も多くなり、じわじわと難度も増してきます。1時間程で旧道(沢コース)と新道(尾根コ-ス)の分岐が有り、景色の良い尾根コ-スを選択。熊見峠からは摩周湖が見えて気持ちの良いハイマツ帯の中を進み、上二股からは胸突き八丁と言われるガレ場を通り、やっと馬の背に着いて頂上を見上げた時は急登で最後の登りに気合を入れ直し、あと30分の頂上を目指しました。頂上からはオホ-ツク海、その手前には斜里町の畑がパッチワークのようにきれいに見えます。そして遠くに羅臼岳・・・太平洋側は国後島も見え大パノラマの素晴らしい眺望でした。
30日は雌阿寒岳です。雌阿寒岳温泉登山口に行く途中、摩周湖に立ち寄り、早朝に見た摩周湖は深い青色をした神秘的な湖でした。雌阿寒岳は1合目~3合目はアカエゾマツの林で、4合目あたりで森林限界となり5合目から広大な樹海と「オンネト-」の湖を眺める事が出来ました。8合目からは黄色の砂れき道で9合目からは岩石ばかりですが、一歩一歩登るにつれて景色が変わり茶褐色した溶岩がむき出しになっている火口湖の「赤沼」がとても印象的でした。雌阿寒岳山頂からは、もう一つの火口湖「青沼」や噴気口からもくもくと立ち上がる噴煙など、火山が創り出したダイナミックな景色に圧倒されどこか違う場所に迷い込んだ感じの山でした。
メインの羅臼岳には登れませんでしたが斜里岳と雌阿寒岳はそれぞれ違う特徴のある山なので最後まで飽きないワクワクする山で楽しかったです。
帰りは苫小牧港から敦賀港までフェリ-に乗り多賀SAで仮眠し、途中SAで休憩しながら安全運転で帰りました
運転手の皆さん運転ありがとうございました。

🏔 個人山行 令和4年10月11日(火)~14日(金) 
西穂高から北穂高までテント泊縦走(単独)


北九529  平野 喜義
コースタイム:
10/11 JRで小倉駅から飛騨高山〜バスで新穂高ロープウェイ〜西穂高口(西穂高口から西穂山荘までは90分)
10/12 西穂山荘6:00〜西穂高岳9:00〜間ノ岳11:30〜ジャンダルム14:45〜
奥穂高岳15:30~穂高岳山荘16:30
10/13 穂高岳山荘7:00〜涸沢岳7:45〜北穂高岳11:30〜涸沢ヒュッテ14:30〜横尾キャンプ場16:30
10/14 横尾キャンプ場6:00〜上高地8:15バスで松本駅〜JRで小倉駅(帰宅)1日目。朝イチの新幹線で出発したが到着は夕方。初日はほぼ移動で終わり。
2日目。4時出発の予定だったがうっかり寝過ごす。西穂山荘から西穂高岳の間は快適な稜線歩きを勝手に想像していて全然下調べもしていなかったが、実際は8つほどの岩峰を越えながら登るそこそこに険しい稜線歩きだった。西穂高岳山頂からこれから行くルートを目で追うと、今まで見た事のない険しい山容と、数日前に積雪していたので一応冬山装備も御守りに持ってきていたので今回、ザックの重量が22㌕を超えており、重量でバランスを崩しやすく、ペースも上がらないので内心怯んだが、まあ大丈夫だろうと進んだ。先行者が誰もいないのも不安だった。昨年の地震の影響か、西穂高〜ジャンダルム間はかなり岩が崩れており、時折ルートファインディングに時間を割いた。不安定な浮石も多く、時折雷のような落石音が聞こえてくる。特に切れ落ちたザレ場は、片足をのせただけで大きな岩崩れをおこすので、ここを通る方はルートを迷ってもザレ場には足をふみいれないほうがいい。ジャンダルム〜馬の背〜奥穂高岳の間も3,000㍍の高度感の中、細い岩陵を登り降りするので緊張は続く。ジャンダルムは下のコルに荷物をデポして登ったので快適だった。穂高岳山荘に着いてからも今日味わった恐怖がずっと抜けず、夜中何度も目が覚めた。
3日目。穂高岳山荘〜涸沢岳までは岩陵歩きではあるが歩き易く、今日は快適かなとほっとしたが涸沢岳〜北穂高間は要所に鎖はあるのだが九州ではお目にかかる事のないスリリングな鎖場ばかりだ。一向に軽くならないザックに振り回されながらゆっくり登り降りを繰り返し、北穂高岳に着く頃には岩陵歩きにウンザリしていた。北穂高〜涸沢間も結構な急斜面を一気に下るのでまだまだ緊張が取れない。
今回の登山では、山頂でもほとんど人と会うことが無く、記念写真をおねがいすることも出来なかったが、涸沢だけはたくさんのテントと人で賑わっていた。よくテレビや写真で見る涸沢の紅葉も、今年はイマイチとのことだったがそれでも十分キレイだった。涸沢から横尾までは今までと打って変わって素晴らしく整備された道だった。
今回は自分にとってはかなりハードな山行だった。昨年、槍ヶ岳に登っていたので同じような感じだろうと思っていたが穂高の山々の方が格段に難易度を高く感じた。コースタイムも当初の予定をオーバーしたし、次回は荷物を15㌕以下にしてもう一度来てみたいと思ったが、西穂高〜奥穂高間は何度も来る場所では無いなとも思う。
しかし圧倒的な雲海、オレンジに染まる夕日や夜明けの景色はやはり来てよかったと感じる。
挑戦する方はとにかく荷物は軽い方がいいだろう。

🏔 個人山行 令和4年11月2日(水)~4日(金)大杉谷~大台ケ原縦走 🏔
秘境を歩く ~エメラルド色の滝つぼと爆音が続く~
15710  町元 里香

阪九フェリーで出発。1週間ほど前から天気予報と睨めっこする毎日。今年は10月の天気が不安定で、諦めざるを得ない山行が続いた。11/2からは天気が回復することを見込み、決行することにした。登山口での天気はまずまず。昨日までの雨の影響で登山道が滑りやすいため、鎖を持って慎重に歩くことをお互い確認し合って出発。
今回の山行は今年の5月頃から予定していたが、かなりの秘境のため、登山口までと下山口からのアクセスが大変で、一度は縦走を諦めピストンにすることに決めた。しかし、どうしても納得がいかず、色々な方法を考えた。最終的に三重県のタクシー会社の方からのアドバイスで、榛原駅の駐車場に車を置いて、そこから大杉谷登山口まではタクシーで移動、大台ヶ原からはバスと電車を利用して元の駐車場まで戻るという縦走の計画をたてることができた。
大杉谷は日本三大渓谷のひとつ。関西の屋久島と呼ばれる水と緑が美しい谷。昨日までの雨で滝の水量が多く、轟音と素晴らしい絶景を楽しむことができた。エメラルドグリーンの滝つぼにも感動の連続。思わず名前を付けてみたくなる名の無い滝が沢山あった。吊橋も11本もあり、渡るたびに“ハイポーズ”。
最終日には西大台ヶ原を散策した。西大台ヶ原は1日当たりの立入り人数が決まっていて、立入り前には事前レクチャーを受講することが義務付けられている。静かな自然の中でコケ博士になりながら、ゆっくりとした時間を過ごすことができた。宿泊所の名前のとおり心の湯治もすることができた。
いつも個人山行後には、一緒に歩いた仲間に感謝の気持ちで一杯になる。楽しい時間を有難うございました。

11/2 大杉谷登山口~千尋滝~シシ渕~ニコニコ滝~平等グラ~桃の木山の家
11/3 桃ノ木山の家~七ツ釜滝~隠滝~崩壊地~光滝~堂倉滝~粟谷小屋~日出ケ岳~大蛇グラ~心・湯治館
11/4 西大台ヶ原散策

参加者5人:竹本正幸 竹本加代子 縄手 修 清家幸三 町元里香

 

🏔 個人山行 令和4年11月5日~7日 大台ケ原山(1,695㍍)御在所岳(1,212㍍) 🏔
奈良と三重県の紅葉登山
北九532  大山 時彦

11/5  15:00飯塚集合~17:30フェリー新門司港(フェリー宿泊)
11/6   6:00大泉港着~レンタカー移動~10:00大台ケ原登山口~15:30下山口~
17:30ホテルAZ三重名張(入浴、近くの居酒屋で夕食懇親会)
11/7   6:00起床ホテル朝食後、御在所登山口へ出発~9:30登山口~頂上。
翌日仕事で他のメンバーと分かれ、中部国際空港より帰省、他のメンバーは観光等で9日帰省

今年は秋の紅葉がここ2~3年で何処も綺麗と感じていましたが奈良や三重県の紅葉等見たことがなく登山仲間で計画の話があり、予定は往復フェリー2泊で4泊5日の計画でしたが私だけ仕事の関係で2泊3日のコースの参加となりました。大台ケ原山は行く前の情報では、百名山で屋久島と同様に雨の多い山で、雨天の確率も高く、雨もありで準備した方がよいとのことでした。5日、行きは土曜午後に、飯塚出発で夕方の新門司フェリーでゆったりした雰囲気で、昔のフェリーはエンジン音等で寝苦しい感じでしたが、今は個室ベットとレストラン、露天風呂まで付いてホテルに
泊まりながらの船旅で、本州への登山には安心して利用できると感じました。早朝、6時に泉大津港に着き、10人乗りレンタカーで6日の目的地、大台ケ原山登山口へ向いました。天気も晴でよい登山日と心弾ませ車中登山談義で予定通り9時半には登山口ビジターセンター駐車場に着きました。さすがは奈良の百名山、駐車場は満車で警備員も配置され、何とか駐車でき登山準備して、10時に登山開始、紅葉時期は登山者も多く、また百名山は何処も登山道整備がされて木道が配置されて登ると言うよりハイキングの表現の方があっているスタートでした。途中にも沢山の木造休憩場所もあり小学生等の親子連れがスニーカーで気軽に紅葉散策を楽しんでました。約1時間でこの山の山頂、日出ケ岳1,695㍍に着き、昼食には少し早くアップダウンの山道を進み、昼食のできる広場、牛石ケ原には大きな神武天皇像もあり、穏やかな秋晴れの中で、約1時間昼食タイムを楽しめました。昼食後は約1時間半、紅葉の絶景ポイントの大蛇嵓、シオカラ谷を通り東大台ケ原完全クリアコースで出発地点の駐車場に戻り、1日目の軽めの約4時間の紅葉登山を楽しめました。
下山後は三重県の方へ移動、約2時間で宿泊先のホテルAZ三重名張に着き、夕食は近くに居酒屋を紹介して頂き皆さん登山疲れが少なかったのか飲酒の方も進み盛り上がりました。宿は格安のビジネスホテルで十分でした。翌7日は、ホテル朝食後7時に次の御在所岳に向かって出発、この日も秋晴れで当初の天気の不安は全くなく登山に集中できました。9時半に御在所、中登山道口に着き、この山も三重を代表する紅葉山で山頂迄ロープーエイも伸びて観光名所でもありますがここは「登る」に拘り、急登コースを選び、昨日とはうって変わり30分で汗びっしょりとなりましたが、やはり装備からこの位のきつさは願うところでした。途中休憩を入れながら約2時間半で山頂の御在所岳1,212㍍に登頂できました。全員登頂後、ロープーエイの到着駅でもある四方八方見晴らしの良い休憩所で昼食を楽しみました。ここで、私は帰りの飛行機の時間があり、下りはロープーエイを利用して下山し、他のメンバーは下山コースを使い湯の山温泉ホテル宿泊、翌日観光コースとに分かれました。私の帰途は三重近鉄~名鉄名古屋~中部国際空港~福岡空港~JRふく豊線で飯塚着は21時半で奈良、三重の紅葉登山を十二分に満喫できました。好天と綿密な安全登山計画をたててくれた登山仲間に感謝して3日間の山旅は無事終了しました。

参加者:大山時彦 他友人7人 計8人(60代後半~70代後半男女)

🏔 一等三角点研究会秋季例会報告 🏔
13643  関口 興洋

目的地: 北海道の道東地区、川湯温泉、藻琴山(999.89㍍)
期 日: 令和4年2022年10月1日(土)~2日(日)

2020年の春季例会の開催場所として計画されていたが、コロナ禍のため中止となりようやく2年越しに秋季例会として開催された。北九州支部から6人参加。
10月1日、福岡空港~千歳空港~女満別空港着。空港からレンタカーで藻琴山の優美な山容を眺めながら屈斜路カルデラの外輪山にある標高525㍍の美幌峠に向かう。展望台から屈斜路湖、斜里岳までの大展望を楽しみ会場の川湯温泉へ。
10月2日、天候は曇り。8時前に宿を出発し藻琴山の登山口に向かう、総勢28人。本日は中腹から山頂までガスにすっぽり覆われ、山頂での展望は期待できない。宿から約1時間で標高725㍍の登山口(ハイランド小清水)に到着。高畠さんは休憩所で待機。ガスで周辺の展望は全くきかないが雨模様ではないので一安心。9時10分出発。登山道はハイマツの中、緩やかな傾斜で頂上へ伸びている。頂上手前に一部岩場があり、そこを抜けると頂上まであと僅かとなる。三角点のある頂上部は狭いので下の平坦な場所にザックをデポし軽身で5分ほど登ると頂上である。岩稜部に埋め込まれた円形の金属製の三角点が設置されている。いわゆる標石ではない。狭い岩場に全員が折り重なるようにして記念の集合写真を撮り直ぐに下山開始。天候に恵まれれば、360度の大展望をエンジョイできたのにと思うと誠に残念であった。ハイランド小清水に正午ごろ戻り昼食をとるころにはガスが切れだし眼下の屈斜路湖、東南の摩周岳斜里岳が視界に入ってきた。ここで解散した後、お天気が回復したので摩周湖の観光に出かける。第一展望台からの景観は見事であった。カムイヌプリ(摩周岳)、湖中のカムイシュ島など摩周湖の大パノラマを目に焼き付け川湯温泉に戻った。

参加者:原 広美、伊藤久次郎、井上禮子、高畠拓生、関口興洋、花田拓二

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