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2023年度自然保護全国集会に参加して

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令和5年10月21日(土) 自然保護全国集会
2023年度自然保護全国集会に参加して
16382 横山 秀司

 2023年10月21日(土)に八王子市高尾町で開催された標記の集会に、自然保護委員長として参加し、支部報告をいたしました。
 まず、哲学者の内山節氏による「人と森とのかかわり」と題する基調講演がありました。話は哲学的・心理学的・宗教的であり難解な内容でしたが、「自然との関係が人間をつくり、人間との関係が自然をつくる」、あるいは「自然の気の流れが、人間の気力をつくりだしている」さらに、「われわれは身体のなかには、自然や森の生命力や気のながれが存在している」と語ったことが、興味深く心に残っています。山に入ったら大きく息を吸い、自然の気を身体の中に取り込むことが、私たちの心の平癒となることを悟りました。
 次いで、各支部の自然保護活動報告がありました。8支部の活動をまとめてみると、希少植物の盗掘防止パトロールや外来植物の除去活動、また山のトイレ、風力発電、シカによる食害などの問題が提起されました。さらに、積極的な森づくりや希少植物の保護活動を行い、一般募集してその現場での観察会を実施している支部もありました。
 北九州支部は、平尾台のムラサキの保護監視とセイタカアワダチソウの除去作業、英彦山の清掃登山とバイオトイレの清掃、山のトイレを考える福岡協議会の活動を報告し、横山が実施した平尾台のGeoトレッキングの概要を紹介しました。
 支部の中には自然保護委員会が中心となって、一般市民に対する自然観察会や山岳講座を実施して、公益法人としての山岳会の活動を社会にアピールしています。北九州支部も、会員獲得のためにも支部内の活動にとどまらず、一般市民を対象とした登山や登山教室、自然観察会などを実施すべきではないかと思いました。
 翌日は「高尾の森づくり会」が活動をしている森の見学会が予定されていましたが、午後に所用があり不参加としました。そのため、午前中に時間がとれましたので、50数年ぶりに高尾山に登りました。清滝駅から6号路を登ること約80分で頂上(599㍍)に着きました。展望台からは丹沢・道志山塊の背後に雪を被った富士山を望むことができ、感激。その後、薬王院の伽藍を見学しながらゆっくりと下山をしました。ニュースでしばしば報道されたように、軽装の観光者が多く見られました。
 なお、集会当日に報告した支部は北海道、宮城、東京・多摩、群馬、山梨、越後、関西及び北九州。参加者は本部・支部会員36人でした。

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